特集 2019年の白血病診療―新たな武器を上手に活用するために
白血病の治療:新規治療薬の役割を含めて
急性リンパ性白血病の新規治療薬
鈴木 智貴
1
,
楠本 茂
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科血液・腫瘍内科学
キーワード:
blinatumomab
,
inotuzumab ozogamicin
,
CD19-CART細胞療法
Keyword:
blinatumomab
,
inotuzumab ozogamicin
,
CD19-CART細胞療法
pp.2087-2090
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_2087
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Summary
▪再発難治性のB細胞性急性リンパ性白血病(ALL)に対して,従来の多剤併用化学療法とはまったく異なった機序で作用する新規薬剤(blinatumomab,inotuzumab ozogamycin,tisagenlecleucel)が近年,相次いで本邦で保険承認された.
▪これらの新規薬剤の登場により,従来の多剤併用化学療法では十分な効果が得られなかった患者の治療成績の改善が期待されている一方で,新規薬剤に特徴的な副作用の発現に留意する必要がある.
▪本稿ではそれら新規薬剤の有効性および安全性に関する情報を概説し,同種造血幹細胞移植(Allo-HSCT)との位置づけについても考察する.
© Nankodo Co., Ltd., 2019