特集 もっとうまくいく! 病診連携の「伝え方」―わかりやすく伝えるための診療情報提供書作成のコツ
第Ⅱ章 <診療科別>コンサルトのポイント
G.血液内科へコンサルト
6.骨髄腫(疑い)
竹迫 直樹
1
1国立病院機構災害医療センター血液内科
pp.619-621
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_619
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本症例は多発骨病変・腎機能障害・高Ca血症・貧血と多発性骨髄腫における臨床症状であるCRAB症状(CはCa(calcium)値の上昇,Rは腎臓(renal)の障害,Aは貧血(anemia),Bは骨(bone)の病変の意味)がすべてそろっており比較的容易に診断がついた症例である.当院においてM蛋白の検索および骨髄穿刺を行い,多発性骨髄腫(国際病期分類Ⅲ期,Bence Jones λ型)と診断し,化学療法を行い最終的に貧血の改善・腎機能の改善をみた.加えて添付されていたCT画像により整形外科的にバルーンカイフォプラスティ(balloon kyphoplasty:BKP)の適応があると判断され第12胸椎・第1・4腰椎にBKP治療を行い腰痛はすぐに改善した.
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