23．虐待の疑い

再発率が高く，再発すると致死率が上がっていくという特徴をもつ重症な小児疾患である子ども虐待は，身体的虐待・ネグレクト・性虐待・心理的虐待に分類されるが，いずれも，発見・診断・対応に苦慮する．しかし，医療者が虐待・ネグレクトを見逃せば，子どもの命の危険は非常に増大するので，医療者は子ども虐待・ネグレクトを見逃してはならない．そのために知っておかなければならない知識とカテゴリー診断に基づいた実践的対応方法を習得して，日々の診療に役立ててもらい，医療者の適切な対応によって虐待・ネグレクトに苦しむ子どもたちが1人でも多く救われることを望む．