特集 NAFLD/NASH診療のイノベーション―ガイドラインからパイプラインへ
NAFLD/NASH診断:現在のコンセンサスを知る
血清学的診断法とスコアリングシステム
-~肝生検を陳腐化できるか?~
鎌田 佳宏
1,2
,
竹原 徹郎
2
,
三善 英知
1
Yoshihiro KAMADA
1,2
,
Tetsuo TAKEHARA
2
,
Eiji MIYOSHI
1
1大阪大学大学院医学系研究科機能診断科学
2大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学
キーワード:
NAFIC score
,
FIB-4 index
,
フコシル化ハプトグロビン
,
Mac-2 binding protein
Keyword:
NAFIC score
,
FIB-4 index
,
フコシル化ハプトグロビン
,
Mac-2 binding protein
pp.1295-1300
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika121_1295
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Summary
▪NASH診断のゴールドスタンダードは肝生検による組織学的診断である.
▪一般臨床検査のなかに,NASH診断に満足できる単独で有用な検査はない.
▪トランスアミナーゼ値のワンポイントの測定ではNASHの重症度は診断できない.
▪血小板数は簡便なNAFLD線維化進展予測マーカーとなる.
▪一般臨床検査を組み合わせたスコアリングシステムがNAFLD診断に有用である.
▪糖鎖マーカー(フコシル化ハプトグロビン,Mac-2 binding protein)はそれぞれNAFLDの風船様肝細胞,肝線維化進展予測に有用なマーカーである.
▪NAFLD進展に特徴的な糖鎖変化を見出し,新たな糖鎖バイオマーカーを見出すことが今後重要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2018