1枚のシェーマ
ラジオ波焼灼術(RFA)と手術によるcombination治療
高尾 仁二
1
1三重大学胸部心臓血管外科
pp.942
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kyobu75_942
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2008年に施行した副甲状腺癌術後多発肺転移に対する手術である.症例は薬剤治療抵抗性の高Ca血症に伴う極度の食思不振で当院へ紹介され,両肺に30個以上の転移病巣を有しており,症状緩和目的に2年以上にわたり42病変に17回のラジオ波焼灼術(RFA)を受けた.当科への紹介は,RFAでの処置が困難となった左上葉肺門部腫瘤と下葉根部の3個の結節(図1)の切除依頼であった.術前は食事もとれず立つことも困難であった患者が,手術翌日には元気に食事をとっており,たいへん驚いた.この後も必要時にRFAを施行し,計4年間に20回のRFAで50病変が治療され,日常生活動作(ADL)を保っていた1).
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