Japanese
English
特集 転移性腫瘍に対する治療戦略
転移性肝腫瘍に対するラジオ波焼灼術(RFA)
Radiofrequency ablation for metastatic liver tumors
椎名 秀一朗
1
,
内野 康志
1
,
新野 徹
1
,
榎奥 健一郎
1
,
後藤 絵理子
1
,
中川 勇人
1
,
増崎 亮太
1
,
近藤 祐嗣
1
,
建石 良介
1
,
五藤 忠
1
,
小池 和彦
1
Shuichiro SHIINA
1
1東京大学医学部消化器内科
キーワード:
転移性肝腫瘍
,
大腸癌肝転移
,
ラジオ波焼灼術
,
低侵襲治療
,
高齢者
Keyword:
転移性肝腫瘍
,
大腸癌肝転移
,
ラジオ波焼灼術
,
低侵襲治療
,
高齢者
pp.1507-1514
発行日 2009年11月20日
Published Date 2009/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102861
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要旨:熱で腫瘍を壊死させるradiofrequency ablation(RFA)は低侵襲にもかかわらず根治性のある治療である.当科では転移性肝腫瘍の185例にRFAを実施したが,そのうち大腸癌肝転移は122例であった.全身化学療法63例,肝切除35例,動注化学療法21例など,94例では前治療が行われていた.122例全例の5年生存率は36.9%であり,5年生存11例,7年生存5例であった.根治的治療を目指してRFAを実施した58症例では5年生存率は61.7%だった.従来,転移性肝腫瘍では治療の第1選択は肝切除とされてきた.しかし,RFAの長期成績は良好であり,転移性肝腫瘍に対する治療の選択肢に加えられるべきであろう.ただし,RFAは成績に施設間格差がある.特に転移性肝腫瘍は治療が難しい.肝切除の可能例に安易に手を出して癌を残存させてはならない.
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