連載 臓器別がん 最新エビデンスに基づいた薬物療法と看護の実践 【20・最終回】
希少がん
山口 祐平
1
1国立がん研究センター中央病院腫瘍内科
pp.404-411
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango30_404
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はじめに
希少がんは「人口10万人当たりの年間発生率が6例未満の悪性腫瘍」と定義される.今回は,原発不明がん,GIST(gastrointestinal stromal tumor,消化管間質腫瘍),神経内分泌腫瘍,肛門がんを取り上げるが,このほかに約200種類の悪性腫瘍が希少がんに該当する.各疾患の症例数が少ないため大規模な臨床試験の実施が困難で,標準治療が確立していないことも多い.疾患に関する情報が少なくても,今あるエビデンスを基に適切な治療を個々の症例に提供することが求められる.

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