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特集 希少がんに対する診療提供体制の現状と展望
希少がんとしての副腎皮質がん
-――その病理診断の均てん化と集約化に向けての試み
Adrenocortical carcinoma as a rare cancer
――Toward the standardization of its pathological diagnosis and centralization
笹野 公伸
1
,
山崎 有人
1
Hironobu SASANO
1
,
Yuto YAMAZAKI
1
1東北大学大学院医学系研究科医科学専攻病理病態学講座病理診断
キーワード:
副腎皮質がん(ACC)
,
病理診断
,
均てん化
,
ENS@T
,
集約化
Keyword:
副腎皮質がん(ACC)
,
病理診断
,
均てん化
,
ENS@T
,
集約化
pp.335-339
発行日 2022年4月23日
Published Date 2022/4/23
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28104335
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副腎皮質がん(ACC)はまれな悪性腫瘍であるが,近年その発症頻度は増加している.加えて非機能性のACCなどではその診断が遅れる症例が少なくないこと,臨床予後がきわめて悪い症例も少なからず含まれていること,若年者にも発症ピークがみられることなどから適切な診断,治療を行うのが比較的困難な症例が多い.さらに,腫瘍の良悪性の鑑別に関して最終診断となる病理組織診断も病理診断のなかで最も困難なものの1つとしてあげられており,偽陽性/陰性が少なからず報告されている.このような背景からACC患者の適切な診療を行うには均てん化と集約化が求められる.そこで本稿では,欧州でのENS@T(European Network for the Study of Adrenal Tumours)の活動の紹介も含めこの点を考えていきたい.
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