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自己紹介
私ががん看護専門看護師(OCNS)を目指そうと思った理由は,大学時代からがん看護に興味があり,その中でもがん化学療法看護に携わる仕事をするために知識や力を身に付けたいと思ったからです.そのため,大学卒後に外科病棟に配属になってからも化学療法を中心に勉強していました.看護師5年目のときに運よく外来化学療法室で働くことができ,以前より自己学習をしていたため,外来化学療法室のスタッフは知識面において頼りにしてくれることもありました.看護師としての経験年数は少ない中でも経験と知識を組み合わせて,患者さんの症状マネジメントやセルフケア支援を行っていました.しかし,当時は自分が部署を越えて他の看護師や医療者と協働することも少なかったですし,看護教育ができるわけでもなく,化学療法室での看護や業務,システムを変えたいと思っても正当性を証明する方法がわからず悩むことも増えていきました.そのような中,上司から「化学療法室で働き続けたいのであれば,あなたが化学療法室にいる意味を示しなさい」と言われ,私が学んできたがん化学療法に関する知識や経験を認めてもらえるもの,証明するものがないと感じました.そこで“わたしがここにいる意味”を見つけて示すため,大学院への進学とOCNSの資格を目指すことに決めました.
一見すると,私の場合は,がん化学療法看護認定看護師としての資格を目指すべきであったのではないかと思われるかもしれません.確かにどちらの教育課程に進むべきかはかなり悩みましたが,結果的にOCNSの選択が私には合っていたと,CNSの活動をする中でわかりました.
大学院生の生活を終えて復職し,最初は病棟で経験を積むことで外来看護に活かしていこうという考えにいたり,3年間病棟で勤務した後,現在の外来部署へ配属となりました.今は外来でジェネラルとして働きながら,CNSとしての活動も行っています.
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