リレーエッセイ がん看護CNS回想記 ~私の歩んできた道とその中での成長につながった体験~ 【2】
第2回 取得6~10年
「なんとかしたい」と感情が揺さぶられたら,まずは現象を俯瞰してみる
田中 圭
1
Kei TANAKA
1
1長崎医療センター医療相談支援センター/がん看護専門看護師
pp.272-273
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango28_272
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自己紹介
私は九州がんセンターに入職後,さまざまな患者さん,ご家族と出会いました.その中で「本当にこれでよかったのか」「もっと何かできたのではないか」と葛藤を抱えることが多くなり,自問自答を繰り返している頃に上司からがん看護専門看護師(OCNS)という道があると聞いたことがOCNSになったきっかけです.
2015年にOCNS認定を受け,頭頸部がんの病棟に配属後,緩和ケアセンター専従看護師となりました.緩和ケアセンターでは,がん看護外来や,緩和ケアチーム,AYA世代サポートチームなどで院内の横断的な活動を行うとともに,院外の地域緩和ケアのネットワークづくりなどにもかかわってきました.
その後,同国立病院機構の長崎医療センターへ転勤となり,化学療法センター(病棟)の看護師長を経て,現在は医療相談支援センターの係長という立場で勤務しています.医療相談支援センターは地域医療連携室,患者サポート室,入院支援センターの3部署からなり,患者サポート室は院内の“がんセンター”の役割を担い,緩和ケアチーム専従看護師(OCNS)やがん関連専従看護師(がん化学療法看護認定看護師),がん相談支援センターとしてMSW(医療ソーシャルワーカー)2名が配置されています.現在は当センターの管理者として院内のがん医療,がん看護の質にかかわることはもちろん,院外の医療,福祉介護,行政などのネットワークづくりを行っています.
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