連載 精神看護専門看護師って何する人ぞ?・3
CNSとしての成長を楽しみたい
小野 悟
1
1公益社団法人岐阜病院
pp.78-80
発行日 2018年1月15日
Published Date 2018/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200437
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CNSを目指したきっかけ
私が初めて「専門看護師(CNS)っていったい何者だ?」と思ったのは10年程前、慢性期病棟の長期入院に対するケアへの行き詰まり感から、岐阜県立看護大学大学院修士課程に通っていた時でした。講師として精神看護CNSの方が来られました。その表情や立ち居振る舞いがとても活き活きとしており、語ってくれた活動内容に「カッコいい!こんな人が周りにいたらいいなぁ」と感じ、自分のキャリアとしてこんな道もあるのかも、と思いました。その思いが徐々に膨らみ、「もっと精神看護を専門的に学び、CNSになって患者さんのケアに活かしたい」と考え、岐阜県には精神看護CNSを取得できる大学院がなかったため、近県で働きながら通うことのできる精神看護CNSコースとして三重県立看護大学大学院に進学しました。
しかし、その道のりは決して容易ではありませんでした。受験勉強や金銭的問題、働きながらCNSコースに通うことの現実には、想像以上の大変さがありました。幸いB型気質が奏功し“CNSになって看護の質を高めたい!”と決めたら一直線。授業料や交通費、書籍代、実習中の宿泊費など結構な負担になりますが、家族を説得し、受験勉強は高校生向け問題集でなんとかクリア。看護部長にはなぜ自分はCNSを目指すのか、CNSになって何をしたいのか、病院にCNSを導入する効果を明確に伝えました。
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