増刊号 実践に活かすアドバンス・ケア・プランニング
第Ⅴ章 事例を通してACPを考える
積極的治療を希望し続けた事例
師岡 恵子
1
1北里大学病院看護部/がん看護専門看護師
pp.161-165
発行日 2023年2月15日
Published Date 2023/2/15
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango28_161
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事例
西さん(仮名).40歳代,女性.
家族は夫,7歳と2歳の子どもとの4人暮らし.大学卒業後に服飾関係の仕事に就き,目標としていた役職に抜擢され部下もでき,仕事にやりがいをもっていた.
2ヵ月前から間欠的な腹痛を自覚していたが,仕事の繁忙期であり受診しなかった.症状が続くため病院を受診し,肝内胆管がんと診断された.
経過・状況
X年1月に肝内胆管がんで手術適応はなく,治療しても余命2年と医師から告げられた.翌月からがん薬物療法のファーストライン(GEM+CDDP療法)が開始された.若年がん患者であり,予後も厳しいため,診断当初から看護師が介入していた.
© Nankodo Co., Ltd., 2023