特集 「がん悪液質」を知ってケアに活かす ~病態・最新の治療を理解してケアをアップデート~
がん終末期の悪液質に対するケア
麻生 咲子
1
Sakiko ASO
1
1静岡県立静岡がんセンター看護部/がん看護専門看護師
pp.786-788
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango27_786
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プロフィール
Bさん,60代,女性.EGFR変異陽性肺腺がん,リンパ節転移,脳転移.
夫とふたり暮らし.
治療経過
診断から約5年にわたり分子標的治療薬,殺細胞性抗がん薬による薬物療法を継続してきたが,4次治療の画像評価でProgressive Disease (PD)の判定となった.倦怠感,食欲不振が増強,パフォーマンスステータス(Performance status:PS)も低下し,緩和治療に専念する方針となった.夫のサポートを受けながら自宅で生活していたが,食事がほとんど摂取できず転倒することもあり,支持療法強化の目的で入院した.Bさんは「家での生活に自信がありません.気力もなくなってしまいました」と話した.
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