特集 緩和医療
治療 緩和ケアのbest practice
がん悪液質への緩和ケア
天野 晃滋
1
1大阪国際がんセンター支持・緩和医療科
キーワード:
▶根治不能の進行がん患者とその家族には,がん悪液質の主病態である全身性炎症から発生する多様な症状と苦悩がみられる.
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▶がん悪液質患者では心身症状が混在し食事と栄養の摂取を障害するので,これらの症状群を“栄養摂取を障害する症状(NIS)”とみなすことができる.
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▶がん悪液質患者では同時に複数のNISが存在し,それぞれが増幅し患者の苦痛と苦悩を増強させるだけでなく,患者を支える家族の苦悩にもつながり,これらの苦悩を“食に関する苦悩(ERD)”と考えることができる.
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▶がん悪液質で苦しむ患者と家族には,ホリスティックマルチモーダルケアが必須である.
Keyword:
▶根治不能の進行がん患者とその家族には,がん悪液質の主病態である全身性炎症から発生する多様な症状と苦悩がみられる.
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▶がん悪液質患者では心身症状が混在し食事と栄養の摂取を障害するので,これらの症状群を“栄養摂取を障害する症状(NIS)”とみなすことができる.
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▶がん悪液質患者では同時に複数のNISが存在し,それぞれが増幅し患者の苦痛と苦悩を増強させるだけでなく,患者を支える家族の苦悩にもつながり,これらの苦悩を“食に関する苦悩(ERD)”と考えることができる.
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▶がん悪液質で苦しむ患者と家族には,ホリスティックマルチモーダルケアが必須である.
pp.254-258
発行日 2026年2月1日
Published Date 2026/2/1
DOI https://doi.org/10.50936/mp.43.02_021
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はじめに
根治不能な進行がんにおける緩和ケアでは,患者だけでなく家族にとって,さらにケアを提供する医療者にとっても,食事・栄養摂取に影響する症状とそれらから発生する問題に関連する苦悩は常に大きな問題である.本稿では,進行がんの緩和ケアにおいて私たち医療者が見落としがちな栄養摂取を障害する症状nutrition impact symptoms(NIS)と食に関する苦悩eating-related distress(ERD)という概念をがん悪液質の観点から紹介する.

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