特集 女性のがん ~治療とケアの最前線~
女性のがん特有のケア
婦人科がん放射線療法後合併症のマネジメント ~排尿障害・排便障害~
後藤 志保
1
GOTO Shiho
1
1がん研究会有明病院/がん看護専門看護師
pp.581-584
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango27_581
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はじめに
一般に婦人科がんと称される疾患には,子宮頸がん,子宮体がん,卵巣がん,腟がんがあり,それぞれ手術療法,薬物療法,化学放射線療法により治療されている,本稿では,子宮頸がん化学放射線療法を取り上げ,治療の実際とそれに伴う急性有害事象,治療後の合併症(晩期有害事象)として,排尿障害・排便障害についてとそのマネジメントについて述べる.子宮頸がんの標準治療は,日本では根治的子宮摘出術が選択されることが多かったが,米国国立がん研究所(NCI)は,局所進行子宮頸がんに対する同時化学放射線療法を推奨しており,わが国においても化学放射線療法が増加してきている.
図11)は,子宮頸がんの治療法の選択肢であり,臨床進行度分類と患者の合併症の有無や妊娠の希望などにより決定される.
© Nankodo Co., Ltd., 2022