特集 研究を活かしケアにつなぐ看取りのエビデンス
死を迎える人へのケア
グリーフケア,エンゼルケア
青山 真帆
1
Maho AOYAMA
1
1東北大学大学院医学系研究科保健学専攻緩和ケア看護学分野
pp.690-693
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango26_690
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グリーフケア
悲嘆とグリーフケア
「大切な人を亡くす」という経験は,決して容易ではないが耐えうる体験といわれており,死別によって経験される悲嘆反応は,誰しもが経験しうる正常な反応である1).しかし,この悲嘆反応が通常の期間が程度を超えて,治療的な介入が必要な複雑性悲嘆に陥る場合もある.死別を経験した人のサポートは,グリーフケアや遺族ケア,死別ケアなどの呼称があるが,本稿ではとくに使い分けはせず,広く「グリーフケア」という用語を用いる.グリーフケアの大きな目標は,遺族のグリーフワークのサポート,そして,治療的介入が必要となる「複雑性悲嘆」に陥っている人,陥りそうな人を早期発見することとされている.
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