特集 モチベーションが上がる看護研究の始めかた
エンゼルケア研究で変わった私たちのケア
神谷 真弓
1
,
前川 緑
1
,
山田 恵子
1
1袋井市立袋井市民病院5階南病棟
pp.329-332
発行日 2007年4月1日
Published Date 2007/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100594
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はじめに
私たちの病院では,病棟などの部署ごとに,日頃看護を行なうなかで感じた疑問から研究テーマを決定し,看護研究を行なっている.研究期間は2年間とされ,結果を院内の研究発表会で報告している.
研究を行なうのは,各部署で選出された病棟研究係3~4名で,各部署1名の看護部研究委員がサポート役を担っている.研究テーマの決定からデータ収集,論文作成に至るまで,すべてを病棟研究係が行なっている.もちろん,師長をはじめ各部署のスタッフの協力はあるが,勤務時間内にすべてできるわけではなく,勤務終了後や休日を使って研究に取り組んでいるのが現状であり,病棟研究係の負担は大きい.
しかし,看護研究に取り組むことは,私たち看護師の責務であり,看護の質向上にとって不可欠である.現場での疑問をテーマとして取り上げ,研究を行なうことによってその結果がケアの改善に活かされ,達成感にもつながる.
今回,私たちは4年間に渡り,エンゼルケアというテーマについて継続して看護研究を行なった.その結果,自分自身だけでなく,病院全体のケアに影響を与える結果を得ることができ,看護研究の意義をあらためて実感したので,そのことについて述べたい.
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