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『エンゼルメイクセット』・『死化粧 エンゼルメイク 最期の看取り』
神谷 郁子
1
,
小林 光恵
2
1掛川市立総合病院
2エンゼルメイク研究会
pp.934-935
発行日 2005年11月10日
Published Date 2005/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100261
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患者への最期の看護
当院では,亡くなった患者の死後の処置は,看護師2人で,あるいは家族に声をかけ,希望があれば一緒に行なっています。従来より,温湯で丁寧に全身清拭をし,整髪をして薄化粧を施していました。この化粧をするときの化粧品は,不要品の寄せ集めのお粗末な物でした。患者の尊厳ある最期の姿を整えるのに,これでよいのかと思いながらも,充分でない化粧品で個々の看護師が工夫しながら行なっていました。
このような現状のなか,筆者はエンゼルメイクの研究に取り組んでいるある病院の副看護部長から,エンゼルメイクについて次のような内容を紹介されました。「お亡くなりになられた患者さんを,顔に掛け布をしないで生きているときと同じようにストレッチャーに乗せてシャワー室にお連れします。髪をシャンプーし,全身に石鹸をつけてシャワー浴を行ない,きれいにします。そして,メイク前のお顔のマッサージをしてから,その患者さんに合ったメイクをします。患者さんがお元気だった頃のお顔の色,口唇の色にできるだけ近づけます。黄疸がある場合には黄疸色を消すメイクを,貧血がある場合には顔色がほのかに明るくなるようにと,ご家族のご意見を取り入れながら行ないます。メイクに使用する化粧品は,いろいろな種類の物をセットしてあり,エンゼルメイクセットとして購入できます」という内容でした。
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