特集 研究を活かしケアにつなぐ看取りのエビデンス
死に向かうからだと症状
疼痛
重野 朋子
1
Tomoko SHIGENO
1
1一般財団法人三友堂病院緩和ケア病棟,東北大学大学院医学系研究科緩和ケア看護学分野博士後期課程/がん看護専門看護師
pp.666-668
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango26_666
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はじめに
疼痛は多くのがん患者が経験する症状の一つで,根治治療後の患者の39%,がん薬物療法中の患者の55%,進行がん・終末期の患者の66%が経験している.また,がん患者全体の38%が中等度から重度の疼痛(Numerical Rating Scale:NRS≧5)を経験しているといわれている1).これらのことから,疼痛は終末期がん患者の苦痛の一つであることがわかる.
終末期患者の疼痛のケアに関するエビデンスは限られているが,本稿では可能な限りエビデンスに基づいた終末期患者の疼痛のケアについて紹介する.
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