特集 研究を活かしケアにつなぐ看取りのエビデンス
COVID-19パンデミック下における看取り ~面会方法の工夫,死後処置~
松村 優子
1
Yuko MATSUMURA
1
1京都市立病院看護部管理室/がん看護専門看護師
pp.701-704
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango26_701
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緩和ケアはパンデミックでなにが変わったか
COVID-19の世界的流行(以下,パンデミック)の下,緩和ケア専門家は,ケアの基本プロセスである緩和ケアをどのように適応させるかという課題に直面している.個人防護具による感染予防対策や社会的距離により,緩和ケアにおける「寄り添い,触れ合うこと」は制限される.東アジア諸国において,約5分の1のホスピス・緩和ケア病棟をCOVID-19専用病棟に転用,あるいは一時的に閉鎖されたと報告があり1),わが国でも,2020年5月以降,COVID-19専用病棟に転用した緩和ケア病棟は22施設(295施設中:7.5%)に上る2).このように,パンデミックは,エンド・オブ・ライフ(end of life:EOL)における緩和ケアのあり方の見直しを迫るものである.
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