特別寄稿
離合集散で実践的な学びをデザインする ~看護学士課程における遠隔看護教育の工夫~
糸川 紅子
1
Beniko ITOKAWA
1
1日本赤十字秋田看護大学
pp.527-533
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango26_527
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はじめに
2020年初頭の新型コロナウイルス感染拡大を受け,看護学士課程におけるオンライン授業が本格的に始動してから1年が経った.オンライン授業の質向上のために議論が重ねられる中ではっきり言われていることは,オンライン授業は講義室で対面しながら行う授業(以降,対面授業)をそのままウェブ上で実施しても参加者にとって価値あるものならないということである1).とくに看護学は実践の科学であり,基礎的知識を統合し,応用である臨床実践にいたるまでのプロセスをワンストップで説明することが不可欠であると考える.看護学の実践力を高めるための学びをどう支援したらよいか.看護学独自路線の議論を要する.
本稿は筆者の経験をもとに,がん看護の教育におけるオンラインの授業設計について概説する.看護学教育で起こっていることを実践者や管理者に共有していただき,看護職者の育成に関する議論の一助となれば幸いである.
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