特集 生活の視点で読み解く! 今日の緩和ケア ~患者になにが起こっているのか~
Ⅴ 動く・体勢を整える
倦怠感のケア
田代 真理
1
1JCHO東京新宿メディカルセンター附属訪問看護ステーションなないろ/がん看護専門看護師
pp.476-478
発行日 2020年6月15日
Published Date 2020/6/15
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango25_476
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看護師のアセスメント
さまざまな視点から倦怠感をキャッチする
倦怠感は個別性が高く,主観的な感覚である.また,患者自身が倦怠感を症状として認識していなかったり,医療者がほかの症状に気を取られて気づかなかったりと,過小評価されやすい症状でもある.一般的に倦怠感は「だるさ」として訴えられるが,地域による独特な言い回しや,患者によって「調子がわるい」,「やる気がしない」などさまざまな表現があるため,症状を見逃さないように日ごろのきめ細かい観察がポイントとなる.また,倦怠感の症状は身体的倦怠感(易疲労性,活動能力の低下),精神的倦怠感(意欲,気分,活気の低下),認知的倦怠感(集中力の低下)に分類でき1),身体面だけでなく多角的に患者の倦怠感をアセスメントしていくことが重要といえる.
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