連載 うまくいく! 外来がん看護面談 ~限られた時間内で最大限のコミュニケーションを~【最終回】
高めたい! コミュニケーションスキル
堀 涼恵
1
,
牛山 喜久恵
2
,
安藤 詳子
3
Suzue HORI
1
,
Kikue USHIYAMA
2
,
Shoko ANDO
3
1JA愛知厚生連安城更生病院/がん看護専門看護師
2名古屋第一赤十字病院/がん看護専門看護師
3名古屋大学大学院医学系研究科看護学専攻
pp.350-354
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango25_350
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はじめに
本稿ではコミュニケーションスキルについて具体的に言及する.外来がん看護面談を円滑に効果的に進行するために,第1回は「外来がん看護面談のてびき」を提案し,診断早期のがん患者や家族に緩和ケアを導入する方略を示して進行のしかたについて明示した.第2回は「外来がん看護面談の振り返りシート」と「面談におけるポイントメモ」を提示し,看護師が面談を振り返ることにより,面談事例に関する方針を検討すると同時に,看護師自身の面談進行手順がスムーズであったか,効果的であったか,冷静に客観的に見直し,面談技術の上達につなげるようにするリソースを示した.
そして,今回が最終回となり,実際に面談を進める際の看護師自身が発する言葉・言動について述べる.本連載の企画について序文で述べたように,科研費基盤(C)の助成を得て平成25年からフィールド調査を開始した.筆者らは,院内の診療科医師らの協力を得て,実際に,乳がん患者や肺がん患者に対する外来がん看護面談を開設し面談を実施して事例を重ね検討した1~3).また,全国規模の質問紙調査4)を行いデータ解析により,8現時点で「患者との面談場面におけるコミュニケーション・スキル32項目」(表1)を編み出すにいたった.これらの項目について,順に説明する.他誌5)に関連した論考を詳細に連載したので参照されたい.
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