特集 いま必要ながん看護 ~がん対策推進基本計画の実現を目指して~ 【診断・治療・ケアの実践】
高齢がん患者・家族の看護 ~認知症,転倒・転落,せん妄への取組み~
妻木 浩美
1
,
西岡 香織
2
Hiromi TSUMAKI
1
,
Kaori NISHIOKA
2
1静岡県立静岡がんセンター看護師長/摂食・嚥下障害看護認定看護師
2静岡県立静岡がんセンター 緩和ケアセンター/緩和ケア認定看護師
pp.650-652
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango24_650
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いま求められているもの
超高齢社会のわが国では,毎年約100万人ががんと診断される.全国がん登録の2016年データでは,がん患者995,132名のうち65歳以上が73.7%を占めている.静岡がんセンター(以下,当院)の入院患者における65歳以上の割合は,2013年74.1%,2015年70.4%,2017年69.5%であり,全入院患者の7割を占めている(図1).
高齢がん患者と家族のケアに携わる看護師は,認知症,転倒転落,せん妄などのハイリスク患者に対し多職種と連携し,予防的介入,支援に取り組む必要がある.本稿では,当院における取組みと課題について述べる.
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