視座
"筋"への取組みを祈念して
野島 元雄
1
1愛媛大学整形外科
pp.1295
発行日 1986年12月25日
Published Date 1986/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907517
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本邦における"筋"の基礎的研究は現在世界のトップレベルにある.対照的に,骨,軟骨についての基礎的研究は,専ら私共整形外科医がそのリーダーシップをとっていると申して過言ではないと考える.
"筋"の異常といえば,神経筋疾患を想起されようが,その蘊奥をきわめていただきたいと申し上げているのではない.神経内科,内科,小児科医らと協力し,限られたライフスパンを余儀なくされる患者たちに対して,惹起される拘縮,変形(四肢のみならず,脊柱,胸郭を含んで)に対して,対処上よき協力者になっていただきたいと切望する.この神経筋疾患は,筋が"なくなりつつある,なくなった整形外科"ともみなされる.著者自身の私事にわたって恐縮であるが,ちょっとしたかかわり合いを申し上げる.
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