第Ⅲ章 各論:がん治療とエビデンス 苦痛緩和の治療のエビデンス
鎮静
大西 秀樹
1
,
石田 真弓
2
,
高橋 孝郎
3
1埼玉医科大学国際医療センター精神腫瘍科教授
2埼玉医科大学国際医療センター精神腫瘍科講師
3埼玉医科大学国際医療センター支持医療科教授
pp.170-172
発行日 2019年2月25日
Published Date 2019/2/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango24_170
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苦痛のコントロールは診断時から行い,患者のQOLを維持するように努めるべきである.しかしながら,終末期において苦痛となる症状が耐えがたく,あらゆる治療に抵抗性である場合には,苦痛からの解放手段として鎮静が考慮される.
わが国においては,2010年に鎮静に関するガイドラインが作成され1),現在は2018年版が出版されている2).
本稿では,この中から重要事項である,①鎮静の対象となる症状,②意思決定,および③鎮静に用いられる薬剤の種類,使用方法,問題点について最新の知見を述べたい.
© Nankodo Co., Ltd., 2019