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特集 外科修練医必携 これだけは押さえておきたい外科日常診療の基礎
II. 腹部救急の診断・治療
2. 急性腹症
2)各論 ⑤非閉塞性腸間膜虚血(NOMI)
Non-occlusive mesenteric ischemia (NOMI)
鈴木 修司
1
,
下田 貢
1
,
島崎 二郎
1
,
宮本 良一
1
,
渡邊 充
1
,
鈴木 隆志
1
S. Suzuki
1
,
M. Shimoda
1
,
J. Shimazaki
1
,
R. Miyamoto
1
,
M. Watanabe
1
,
T. Suzuki
1
1東京医科大学茨城医療センター消化器外科
キーワード:
非閉塞性腸間膜虚血
,
CT検査
,
外科治療
Keyword:
非閉塞性腸間膜虚血
,
CT検査
,
外科治療
pp.535-538
発行日 2024年4月20日
Published Date 2024/4/20
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka86_535
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要旨
・非閉塞性腸間膜虚血(NOMI)は,腸間膜血管主幹部に器質的な閉塞を伴わないにもかかわらず,分節状,非連続性に腸管血流障害をきたす疾患である.
・NOMIは発症早期には特異的な症状はなく,重症化して診断されるため予後が不良である.
・NOMIの診断において選択的血管造影検査は以前ではゴールドスタンダードであったが,近年ではCT検査が診断には重要となっている.
・発症早期には血管拡張薬投与が有効な症例も認めるが,症状の進行で不可逆的な虚血状態と診断された場合は緊急手術が必要となる.
・壊死腸管切除後も残存腸管の虚血範囲の進行による second look operationを行うことも多い.
© Nankodo Co., Ltd., 2024