Japanese
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特集 内視鏡手術からみえる新しい解剖学
I. 上部消化管
2.腹臥位胸腔鏡下食道切除術における局所解剖
Clinical anatomy of thoracoscopic esophagectomy in prone position
才川 大介
1
,
奥芝 俊一
1
,
藤宮 峯子
2
D. Saikawa
1
,
S. Okushiba
1
,
M. Fujimiya
2
1斗南病院外科
2札幌医科大学解剖学第二講座
キーワード:
疎性結合織
,
剝離可能層
Keyword:
疎性結合織
,
剝離可能層
pp.410-413
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka84_410
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食道とその周辺臓器の間隙には疎性結合織が存在しており,その層に有効な牽引を加えると泡状の剝離可能層として視認されるようになる.剝離可能層を展開して切離する手技は出血や解剖の誤認などが少なく,手術を平易にすすめられる利点がある.この剝離可能層を確保・維持するためには臓器表面に分布する細かな血管や神経枝などの微細な構造をランドマークとして温存しながら,そのすぐ外側に存在する疎性結合織層に対して適切な方向に牽引を加えていくことが肝要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2022