Japanese
English
特集 「出血量ゼロ」をめざした消化管癌の内視鏡下手術
〔食道癌〕
腹臥位胸腔鏡下食道切除術
Thoracoscopic surgery for esophageal cancer in prone position
小澤 壯治
1
,
名久井 実
1
,
千野 修
1
,
山本 壮一郎
1
,
數野 暁人
1
,
島田 英雄
2
,
幕内 博康
3
Soji OZAWA
1
1東海大学医学部消化器外科
2東海大学医学部付属大磯病院外科
3東海大学医学部付属病院
キーワード:
食道癌
,
胸腔鏡下手術
,
腹臥位
,
胸壁破壊
,
バイポーラ型エネルギーデバイス
Keyword:
食道癌
,
胸腔鏡下手術
,
腹臥位
,
胸壁破壊
,
バイポーラ型エネルギーデバイス
pp.1622-1627
発行日 2010年12月20日
Published Date 2010/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103342
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:出血させないための工夫の第1は,胸壁破壊を極力少なくすることである.トロッカーのみを挿入して胸腔内操作を仕上げることができれば,胸壁からの出血量が減少する.第2は,体位を腹臥位にすることである.縦隔臓器と肺が重力で前方へ移動するため,縦隔の展開が容易となる.血液や滲出液が胸腔前方へ移動するため,食道周囲や縦隔の視野が確保しやすく,視野不良に起因する出血を防ぐことができる.第3は,バイポーラ型のエネルギーデバイスを使用することである.重要臓器近傍で手術操作を進める必要があり,凝固や止血操作自体が確実であるとともに,周囲への熱損傷などを極力抑えられ,偶発的な損傷や出血を回避しやすい.
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.