Japanese
English
特集 大腸憩室症の診断と治療
I. 総論
2.大腸憩室出血に対するアプローチ
Diagnosis and treatment of diverticulum bleeding
濵田 潤
1
,
石井 直樹
1
,
前川 久登
1
,
矢野 貴彦
1
,
新井 優紀
1
,
香内 朱萌
1
J. Hamada
1
,
N. Ishii
1
,
H. Maekawa
1
,
T. Yano
1
,
Y. Arai
1
,
M. Kounai
1
1東京品川病院消化器内科
キーワード:
憩室出血
,
内視鏡的止血術
,
OTSC
,
IVR
Keyword:
憩室出血
,
内視鏡的止血術
,
OTSC
,
IVR
pp.207-212
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka84_207
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生活習慣の変化に伴う高血圧・肥満といった既往症の増加のほか,抗血栓薬や非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などの薬剤性の要因により,大腸憩室出血症は増加傾向にある.診断のモダリティとして造影CTや大腸内視鏡検査があるが,早期に大腸内視鏡検査を行うことは出血源の同定率や内視鏡治療への移行において有意な改善が得られる可能性がある.ただし,再出血率などの主要臨床アウトカムの改善のエビデンスは乏しい.内視鏡治療として,エピネフリン局注法,クリップ法,内視鏡的大腸憩室結紮術(endoscopic band ligation:EBL)などがある.内視鏡的治療で止血できない症例や再出血を繰り返している症例ではインターベンショナルラジオロジー(IVR)や外科的治療の適応になる.
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