Japanese
English
特集 消化管出血のすべて
[各論 大腸出血への対応]
大腸憩室からの出血
Colonic diverticular bleeding
大森 順
1
,
貝瀬 満
1
,
石川 裕美子
1
,
小泉 英里子
1
,
星本 相理
1
,
樋口 和寿
1
,
西本 崇良
1
,
秋元 直彦
1
,
辰口 篤志
1
,
藤森 俊二
1
,
後藤 修
1
,
岩切 勝彦
1
Jun Omori
1
,
Mitsuru Kaise
1
,
Yumiko Ishikawa
1
,
Eriko Koizumi
1
,
Aitoshi Hoshimoto
1
,
Kazutoshi Higuchi
1
,
Takayoshi Nishimoto
1
,
Naohiko Akimoto
1
,
Atsushi Tatsuguchi
1
,
Shunji Fujimori
1
,
Osamu Goto
1
,
Katsuhiko Iwakiri
1
1日本医科大学消化器内科学
キーワード:
大腸憩室出血
,
内視鏡的止血術
,
責任憩室同定
Keyword:
大腸憩室出血
,
内視鏡的止血術
,
責任憩室同定
pp.503-510
発行日 2023年4月25日
Published Date 2023/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000709
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はじめに
急性下部消化管出血の中で大腸憩室出血は,急性血便の原因の約2/3を占める1)。その臨床的な特徴として,出血源の責任憩室同定率が低い,自然止血率が高い,いったん止血されても再出血が多く,適切な治療戦略が模索されてきた。2017年12月,日本消化管学会より30個のclinical question(CQ)とステートメント,大腸憩室出血と大腸憩室炎の診療フローチャートで構成されるガイドラインが発刊されたが1),エビデンスの集積が不十分であることも同時に明らかとなった。その後発足した日本大腸憩室研究会は,急性下部消化管出血(急性血便患者)に関する全国多施設大規模コホート研究(CODE BLUE-J Study)を実施し,多くのエビデンスが構築されつつある2)。今回は大腸憩室出血の責任憩室同定方法,止血術などについて最新の知見をもとに述べる。
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