Japanese
English
特集 大腸憩室症の診断と治療
II. 各論
3.大腸憩室出血に対する手術治療
Surgical treatment of colonic diverticular bleeding
西原 悠樹
1
,
富沢 賢治
1
,
的場 周一郎
1
Y. Nishihara
1
,
K. Tomizawa
1
,
S. Matoba
1
1虎の門病院消化器外科
キーワード:
大腸憩室症
,
憩室出血
Keyword:
大腸憩室症
,
憩室出血
pp.233-240
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka84_233
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本邦の憩室症・憩室出血は,頻度が増加しており,日常的に遭遇する機会が多い疾患である.憩室出血は自然止血も多いが,再発することも多く,抗血栓薬や非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の服用が出血リスクとなる.外科手術は内視鏡的止血術や動脈塞栓術が不成功であった場合に考慮される選択肢であるが,術前に出血部位を同定して,結腸亜全摘術を避けることが望ましい.憩室出血の手術は現時点でエビデンスが乏しく,低侵襲な腹腔鏡手術の有用性の検討や,内科的治療抵抗例に対する待機的手術の検討が今後の課題である.
© Nankodo Co., Ltd., 2022