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特集 外科医が知っておくべき術後QOL評価のすべて
I. 総論
2.術後QOL評価法の世界標準
Global standard for postoperative quality of life evaluation
平 成人
1
N. Taira
1
1岡山大学乳腺・内分泌外科
キーワード:
QOL
,
FACT-G
,
EORTC QLQ-C30
Keyword:
QOL
,
FACT-G
,
EORTC QLQ-C30
pp.308-314
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka83_308
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患者の主観的な評価を行おうとする場合,使用する尺度は,その基本的な特性として,妥当性・信頼性・感度および反応性などを有する必要がある.QOLは身体面,社会・役割面,機能面,心理面の基本となるドメインから構成される多次元の概念であり,多次元的な構造をそのまま評価しようとするQOL尺度をプロファイル型尺度と呼ぶ.世界的に使用されているQOLの包括的プロファイル型尺度は,Functional Assessment of Cancer Therapy-General(FACT-G)と,The European Organization for Research and Treatment of Cancer QOL questionnaire-core 30(EORTC QLQ-C30)である.これらはQOL評価尺度の基本的特性が検証されているとともに,多言語に翻訳されているというメリットがある.また,FACT-G,EORTC QLQ-C30ともに疾病・症状特異的な下位尺度が多数開発されている.臨床研究においては,目的に応じて包括的尺度と疾病・症状特異尺度を組み合わせて使用することが望ましい.
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