Japanese
English
臨床経験
高齢者に対する完全皮下埋め込み式ポート付き中心静脈カテーテルによる栄養管理法の検討
Nutrition support for elderly patients by totally implantable central venous access devices
沖田 充司
1
,
中村 憲
1
,
水谷 真
1
,
吉岡 千鶴
1
,
松本 有里
1
,
矢壁 史子
1
A. Okita
1
,
K. Nakamura
1
,
M. Mizutani
1
,
C. Yoshioka
1
,
Y. Matsumoto
1
,
F. Yakabe
1
1第一東和会病院
キーワード:
高齢者
,
人工的栄養投与法
,
完全皮下埋め込み式ポート付き中心静脈カテーテル
Keyword:
高齢者
,
人工的栄養投与法
,
完全皮下埋め込み式ポート付き中心静脈カテーテル
pp.859-865
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka82_859
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
急速に超高齢化が進行する近年の社会において,終末期を迎える高齢者の栄養管理における胃瘻造設の是非についての議論がなされている.日本老年医学会による立場表明1)や高齢者ケアの意思決定プロセスに関するガイドラインが作成され2),胃瘻バッシングの影響から経皮内視鏡的胃瘻造設術(percutaneous endoscopic gastrostomy:PEG)件数は減少傾向にあり,その一方で経鼻胃管や完全皮下埋め込み式ポート付き中心静脈カテーテル(totally implantable central venous access devices)[以下,CVポート]など代替経路での管理を選択される機会も増加しつつある3~5).しかしながらPEG以外の代替経路の中でもCVポートは,診療コストが高く穿刺手技や清潔操作の必要性など管理面で煩雑であり,摂食嚥下障害の高齢者の長期栄養管理として,必ずしも有効に機能しているかどうかは明らかではない.今回高齢者の人工栄養管理法として,経管栄養管理の代替経路としてのCVポート管理に関する当院での経験を検討したので報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2020