連載 外科医のためのビッグデータ利活用入門
第2回 レセプトデータベースと臨床疫学研究
隈丸 拓
1
,
遠藤 英樹
2
,
山本 博之
3
H. Kumamaru
1
,
H. Endo
2
,
H. Yamamoto
3
1東京大学医療品質評価学講座
2慶應義塾大学医療政策・管理学講座
3東京大学医療品質評価学講座
キーワード:
交絡
,
診断の精度
,
バイアス
Keyword:
交絡
,
診断の精度
,
バイアス
pp.1115-1121
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kyobu76_1115
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レセプトデータベース(DB)を用いた臨床研究に対して,読者の皆さんはどのような印象をおもちであろうか.過去に診療群分類包括評価(DPC)などの入力を経験した外科医からは,そもそもレセプト上の診断などは信頼できるものではなく,それを使った研究も信頼できない,という意見があがるかもしれない.しかしレセプトDBはリアルワールドデータの大きなピースの一つであり,規模の大きさ,民間DBも含めた選択肢の多さにも後押しされて,研究利用が拡がり続けている.規制におけるリアルワールドデータ利用の議論の進展にも押され,研究の質も向上してきている.
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