Japanese
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特集 大学病院では学べない外科臨床
I. 消化器外科
9.ストーマ脱出・脱落(壊死)―診断と治療
Diagnosis and treatment for stoma prolapse and necrosis
向井 俊貴
1
,
長嵜 寿矢
1
,
秋吉 高志
1
,
山口 智弘
1
,
小西 毅
1
,
長山 聡
1
,
福長 洋介
1
T. Mukai
1
,
T. Nagasaki
1
,
T. Akiyoshi
1
,
T. Yamaguchi
1
,
T. Konishi
1
,
S. Nagayama
1
,
Y. Fukunaga
1
1がん研有明病院消化器センター大腸外科
キーワード:
ストーマ脱出
,
ストーマ脱落
,
ストーマ壊死
Keyword:
ストーマ脱出
,
ストーマ脱落
,
ストーマ壊死
pp.441-447
発行日 2020年4月25日
Published Date 2020/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka82_441
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消化器外科領域において,ストーマを造設する機会は増加している.管理の容易なストーマは生活の質(QOL)の低下を最小限に抑えつつ日常生活を送ることができるが,ストーマ関連合併症は患者に大きな身体的・精神的ストレスを与える.ストーマ関連合併症の頻度は20~70%と報告されており,術後30日以内に起こる早期合併症と,それ以降に起こる晩期合併症に分類される.早期合併症では水分電解質異常・皮膚障害・粘膜皮膚離開・陥没・壊死が多く,晩期合併症では皮膚障害・位置不良・傍ストーマヘルニア・脱出・狭窄が多くみられる1).本稿のテーマはストーマ脱出と脱落であるが,脱落の頻度は非常に低く,その多くは壊死が関与しているため,ストーマ脱出と壊死について概説する.
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