Japanese
English
特集 スキルス胃癌のすべて
I. 基礎
3.スキルス胃癌腹膜播種形成の分子機構と分子標的治療
Molecular mechanisms and molecular targeting for peritoneal dissemination of scirrhous gastric cancer
八代 正和
1
,
大平 雅一
1
M. Yashiro
1
,
M. Ohira
1
1大阪市立大学
キーワード:
スキルス胃癌
,
腹膜播種性転移
,
微小環境
,
線維芽細胞
Keyword:
スキルス胃癌
,
腹膜播種性転移
,
微小環境
,
線維芽細胞
pp.12-15
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka81_12
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スキルス胃癌は高頻度に腹膜に転移する.転移形式は癌細胞が原発巣から腹腔内に遊離し,腹膜に接着,浸潤増殖する播種性の転移が主である.スキルス胃癌の腹膜転移には,細胞間接着分子の発現低下,癌周囲微小環境の線維芽細胞や低酸素,TGFβ,CXCL1,FGF7,HGFなどの増殖因子が関与する.スキルス胃癌に特化した分子標的治療薬はないが,増殖浸潤機序に基づいたシグナル阻害薬や線維芽細胞抑制薬などの有望な分子標的阻害薬が開発中である.
© Nankodo Co., Ltd., 2019