Japanese
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特集 スキルス胃癌の診断と治療
びまん浸潤型(スキルス)胃癌の腹膜播種性転移と腹腔内洗浄細胞診
Peritoneal dissemination and cytology of intraoperative peritoneal lavage in diffusely infiltrative (scirrhous cancer) gastric carcinoma
加藤 保之
1
,
曽和 融生
1
Yasuyuki KATO
1
1大阪市立大学医学部第1外科
キーワード:
びまん浸潤型胃癌
,
スキルス胃癌
,
腹膜播種性転移
,
腹腔内洗浄細胞診
,
遠隔成績
Keyword:
びまん浸潤型胃癌
,
スキルス胃癌
,
腹膜播種性転移
,
腹腔内洗浄細胞診
,
遠隔成績
pp.1537-1543
発行日 1993年12月20日
Published Date 1993/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901436
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最近21年間に教室で経験した,びまん浸潤型胃癌218例(8.7%)の腹膜播種性転移と腹腔内洗浄細胞診を行った42例について検討し,以下の結果が得られた.腹膜播種性転移陽性率は50.5%と高率であった.切除例153例の治癒切除率は38.6%と低率であった.びまん浸潤型胃癌218例の遠隔成績は,5年生存率が6.7%,治癒切除例18.8%,非治癒切除例4.1%と不良であった.細胞診を施行した42例のうち,P0で細胞診陽性例が5例(25%)あり,5年生存率は,P0で細胞診陰性例は22.7%,陽性例は0%,P陽性で細胞診陰性例は11.1%,陽性例は9.2%と,細胞診陽性例の遠隔成績は不良であった.以上,びまん浸潤型胃癌は腹膜播種性転移が高率かつ高度であり,切除率ならびに治癒切除率が低率で,腹腔内洗浄細胞診陽性例の遠隔成績は不良であった.
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