Japanese
English
臨床報告
Ewing肉腫の腹膜転移に対し化学療法後に外科的切除しえた1例
Surgical resection of peritoneal metastasis from Ewing's sarcoma after chemotherapy
長津 明久
1
,
篠原 敏樹
1
,
前田 好章
1
,
二川 憲昭
1
,
濱田 朋倫
1
,
三浪 圭太
2
Akihisa NAGATSU
1
1北海道がんセンター消化器外科
2北海道がんセンター泌尿器科
キーワード:
Ewing肉腫
,
末梢性未分化神経外胚葉性腫瘍
,
腹膜転移
Keyword:
Ewing肉腫
,
末梢性未分化神経外胚葉性腫瘍
,
腹膜転移
pp.219-222
発行日 2017年2月20日
Published Date 2017/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211523
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要旨
症例は27歳,女性.前医で最大径が140 mmの左腎下極の腫瘤性病変に対し,開腹腎摘術を受けたが,2か月後のCTで腹腔内に腫瘤を認め,当院へ紹介された.初回手術のプレパラート再検索と遺伝子検査で,Ewing肉腫/末梢性未分化神経外胚葉性腫瘍の腹腔内再発と診断した.化学療法により腫瘍の縮小を認め,腫瘍残存の有無の確認と切除目的に開腹腫瘍切除術を施行した.大半は線維化と組織球の集簇であったが,腫瘍細胞残存をわずかに認めた.補助化学療法を施行し,初回手術から24か月,再発巣切除から12か月経過した現在,再発なく生存中である.予後の悪い疾患ではあるが,外科切除を含めた集学的治療が長期生存に寄与する可能性がある.
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