手術症例報告
鼠径部ヘルニアを契機に発見された腹膜偽粘液腫に対する腫瘍減量手術・腹腔内温熱化学療法(CRS+HIPEC)の3例
鍛 利幸
1
,
有田 創
1
,
杉本 奈緒子
1
,
稲本 道
1
,
山中 健也
1
,
高木 秀和
1
1市立岸和田市民病院外科
キーワード:
腹膜偽粘液種
,
鼠径ヘルニア
,
メッシュ
Keyword:
腹膜偽粘液種
,
鼠径ヘルニア
,
メッシュ
pp.1311-1315
発行日 2018年7月15日
Published Date 2018/7/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000000797
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腹膜偽粘液種(pseudomyxoma peritonei;PMP)の約1割は鼠径ヘルニアを合併する1,2)。PMPは虫垂原発の粘液産生腫瘍の腹膜播種によって大量の粘液性腹水が貯留するまれな病態である。組織学的に低悪性度であっても臨床的には悪性の経過をたどり,適切な治療が行われなければイレウスや腸穿孔をきたし死に至る。以前は根治治療が困難とされていたが,最近はCRS+HIPEC(cytoreductive surgery and hyperthermic intraperitoneal chemotherapy)が行われるようになり,完全切除が得られれば治癒が期待できる3,4)。
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