特集 外科手術器具の理論と使用法
Ⅶ.メッシュ
鼠径部ヘルニア(鼠径部切開法)に用いる形状付加型メッシュの種類と使用法
宮崎 恭介
1
1みやざき外科・ヘルニアクリニック
キーワード:
形状付加型メッシュ
,
鼠径部切開法
,
テンション・フリー修復術
Keyword:
形状付加型メッシュ
,
鼠径部切開法
,
テンション・フリー修復術
pp.1266-1270
発行日 2017年11月25日
Published Date 2017/11/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka79_1266
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鼠径部ヘルニアガイドライン2015によると,成人鼠径部ヘルニアでは,日本ヘルニア学会鼠径部ヘルニア分類で,I-1型間接鼠径ヘルニア(軽度)では組織縫合法が考慮されるが,それ以外の鼠径部ヘルニアではメッシュ法が推奨されている1).つまり,現在の日本においては,ほとんどの成人鼠径部ヘルニア手術で,メッシュによるテンションフリー修復術が行われている2).
そのメッシュであるが,ヘルニア修復の組織代用人工繊維布として,①一般(成形加工されていないメッシュ),②形状付加型(ヘルニア修復専用として,あらかじめ欠損部に合うように成形加工されたメッシュ),そして,③腹膜欠損用(腹膜欠損時に使用できるように癒着軽減加工がされたメッシュ)の三つに分類されている3).
今回,②鼠径部ヘルニア修復専用に開発された形状付加型メッシュにおいて,鼠径部切開法で用いるメッシュの種類と使用法について解説する.
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