図解!成人ヘルニア手術・12 忘れてはならない腹壁解剖と手技のポイント
再発鼠径部ヘルニアに対する鼠径部切開法
宮崎 恭介
1
Kyosuke MIYAZAKI
1
1医療法人社団みやざき外科・ヘルニアクリニック
pp.614-620
発行日 2016年5月20日
Published Date 2016/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211177
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■ はじめに
2015年5月,日本ヘルニア学会から「鼠径部ヘルニア診療ガイドライン」が出版された.これによると,鼠径部ヘルニアとは外鼠径ヘルニア,内鼠径ヘルニア,そして大腿ヘルニアである.また,再発鼠径部ヘルニアとは鼠径部ヘルニア手術を行った後の鼠径部ヘルニアであると定義された.つまり,小児期の鼠径ヘルニア手術後の再発や鼠径ヘルニア術後の大腿ヘルニアも,すべて再発鼠径部ヘルニアに含まれることになった1).
当院では,2003年4月の開院以来,嵌頓ヘルニア以外のあらゆる鼠径部ヘルニアを日帰り手術で行ってきた2).今回筆者は,再発鼠径部ヘルニアに対する鼠径部切開法の実際を術中写真により詳細に解説し,当院での再発鼠径部ヘルニアの手術成績についても報告する.
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