Japanese
English
小児整形外科up-to-date Ⅵ.骨腫瘍
2.悪性骨腫瘍
骨肉腫治療up-to-date
Up-to-date clinical trials for osteosarcoma
板野 拓人
1
,
藤原 智洋
1
,
中田 英二
2
,
国定 俊之
3
,
尾﨑 敏文
1
T. Itano
1
,
T. Fujiwara
1
,
E. Nakata
2
,
T. Kunisada
3
,
T. Ozaki
1
1岡山大学整形外科
2岡山大学運動器外傷学講座
3岡山大学運動器医療材料開発講座
1Dept. of Orthop. Surg., Okayama University, Okayama
キーワード:
osteosarcoma
,
clinical trial
,
cabozantinib
,
pamufetinib(TAS-115)
Keyword:
osteosarcoma
,
clinical trial
,
cabozantinib
,
pamufetinib(TAS-115)
pp.188-194
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei85_188
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は じ め に
原発性骨悪性腫瘍は,発生頻度が低く希少がんに分類される.原発性骨悪性腫瘍の中でもっとも頻度の高い骨肉腫は人口10万人あたり0.44例に発症するとされており,好発年齢は思春期・若年成人(AYA)世代と中高年者の二峰性分布を示す1).周術期の化学療法や切除縁を考慮した広範切除により,本邦での若年者の骨肉腫患者の5年生存率は60~70%程度となっているが,近年は横ばいとなっている.一方,高齢骨肉腫患者の5年生存率は35%と低く2),さらなる治療の開発が望まれている.また,AYA世代の患者には晩期合併症や二次がん,社会的問題(就労や妊孕性)など多くの課題があり,治療開始後も長期的な経過観察が必要である.
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