小児大腿骨近位孤立性骨嚢腫の病的骨折に対する自家腓骨支柱移植とロッキングプレートによる内固定の経験

Management of a pediatric proximal femoral pathological fracture due to solitary bone cyst with an adult proximal humerus locking plate and fibular strut autograft：report of a case

は じ め に

　孤立性骨嚢腫（solitary bone cyst：SBC）は良性骨腫瘍の約3％を占める^1～4）．SBCによる病的骨折部位でもっとも多いのは上腕骨近位，続いて大腿骨近位で^3～5），小児大腿骨頚部病的骨折の原因疾患の40％がSBCとされる^3）．大腿骨近位病的骨折に続く重篤な合併症としては骨頭壊死，偽関節などがあり，生じた際に予後不良となりやすいため適切な治療が必要である^1,4～6）．

　本稿では，病的骨折をきたした小児大腿骨近位SBCに対して掻爬，自家腓骨支柱移植およびロッキングプレートで内固定を行い，良好な成績が得られたので報告する．