Japanese
English
鏡視下手術の進歩――小関節から脊椎まで Ⅱ.肩関節
陳旧性肩鎖関節脱臼に対する半腱様筋腱を用いた烏口鎖骨靱帯再建術の治療成績
Clinical results of coracoclavicular reconstruction using semitendinosus tendon for chronic coracoclavicular ligament tears
森 大祐
1
,
水野 泰行
1
,
白井 孝昭
1
,
船越 登
1
,
小林 雅彦
1
D. Mori
1
,
Y. Mizuno
1
,
T. Shirai
1
,
N. Funakoshi
1
,
M. Kobayashi
1
1京都下鴨病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Kyoto Shimogamo Hospital, Kyoto
キーワード:
chronic coracoclavicular ligament tear
,
semitendinosus tendon
,
coracoclavicular ligament reconstruction
Keyword:
chronic coracoclavicular ligament tear
,
semitendinosus tendon
,
coracoclavicular ligament reconstruction
pp.46-50
発行日 2020年4月20日
Published Date 2020/4/20
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei77_46
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は じ め に
烏口鎖骨靱帯損傷を伴う陳旧性肩鎖関節脱臼に対して手術的治療を施行することは比較的まれである.しかし,時に,新鮮肩鎖関節脱臼に対する保存的治療や手術的治療による肩鎖関節の整復が不良であった場合,肩甲帯機能不全に基づく肩甲帯周囲筋の筋疲労や鈍重感,肩挙上や水平内転時の痛みなどの症状が残存し,日常生活動作(activity of daily living:ADL)に支障をきたす場合もある.そのような症例に手術的治療を施す場合には,破綻した肩鎖靱帯や烏口鎖骨靱帯の代用として生物学的補強が必要となることが認識されるようになってきた1).しかし,その術式はいまだ確立されたわけではない.以下,本稿ではわれわれが施行している半腱様筋腱を用いた烏口鎖骨靱帯再建術の術式,治療成績を報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2020