骨折(四肢・脊椎脊髄外傷)の診断と治療(その2)
小児骨折 手術的治療を行った上腕骨近位骨端線損傷
大野 祐輔
1
,
中島 浩敦
,
酒井 康臣
,
高津 哲郎
,
渡邉 健太郎
1岐阜県立多治見病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
肩関節
,
関節可動域
,
骨疾患
,
内固定法
,
骨ワイヤー
,
上腕骨
,
上腕骨骨折
,
スポーツ障害
,
成長板
,
X線CT
,
治療成績
,
三次元イメージング
Keyword:
Bone Diseases
,
Bone Wires
,
Athletic Injuries
,
Growth Plate
,
Fracture Fixation, Internal
,
Humeral Fractures
,
Humerus
,
Radiography
,
Shoulder Joint
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Range of Motion, Articular
,
Treatment Outcome
,
Imaging, Three-Dimensional
pp.158-162
発行日 2017年4月10日
Published Date 2017/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2017257826
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
上腕骨近位骨端線損傷の治療は従来、徒手整復さえしない保存的治療が広く受容されてきたが、転位の大きい症例や思春期の症例では保存的治療の成績が不良であることがわかり、積極的な手術的治療が推奨されるようになってきた。今回、著者等が手術的治療を行った5例6肢の治療成績を報告した。全例男性で、受傷時年齢は9~16歳であった。骨折型は、Salter-Harris分類type Iが2肢、IIが4肢、Neer-Horwitz分類grade IIIが4肢、IVが2肢であった。手術方法は全例、全身麻酔下に徒手整復し、Kirschner鋼線で固定した。2例は徒手整復困難であったため、deltopectoral approachで進入し観血的整復を行った。全例で骨癒合が得られ、疼痛はなく、ROM制限や変形癒合なども認めなかった。代表例3例を提示した。
©Nankodo Co., Ltd., 2017