臨床室
上腕骨大結節骨折に対しbridging suture法による鏡視下骨接合術を施行した1例
藤林 功
1
,
三谷 誠
,
尾崎 琢磨
,
森 裕之
1姫路聖マリア病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節可動域
,
関節鏡法
,
内固定法
,
上腕骨骨折
,
スポーツ障害
,
X線CT
,
縫合法
,
フットボール
,
三次元イメージング
,
スーチャーアンカー
Keyword:
Arthroscopy
,
Athletic Injuries
,
Football
,
Fracture Fixation, Internal
,
Humeral Fractures
,
Radiography
,
Suture Techniques
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Range of Motion, Articular
,
Imaging, Three-Dimensional
,
Suture Anchors
pp.1339-1342
発行日 2014年12月1日
Published Date 2014/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2015090930
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症例は34歳男で、アメリカンフットボール中に転倒して右肩痛が出現した。右肩関節大結節部に圧痛を認め、安静時および自・他動運動時の疼痛は著明で、自動挙上困難であった。X線およびCTで上腕骨大結節骨折を認め、骨片は内上方へ2cm程度転位し、骨片の一部に粉砕を認めた。鏡視下骨接合術を施行し、肩峰下鏡視では内上方へ転位した大結節の裂離骨片が確認され、骨折部を新鮮化した後、骨折部内側に3本の吸収性アンカーを挿入した。骨片内側の腱板に縫合糸を通して骨片を整復後、骨折より2cm程度離した上腕骨近位外側に2本のbridging suture法用アンカーを挿入して圧着固定した。術翌日より他動、6週より自動可動域訓練を開始し、3ヵ月でスポーツ復帰を許可した。画像上骨癒合を認め、1年経過して骨片の再転位はなく、可動域制限や疼痛もない。
©Nankodo Co., Ltd., 2014