骨折(四肢・脊椎脊髄外傷)の診断と治療(その2)
上肢・体幹◆5.手 ナックルキャストを用いた手基節骨骨折の保存的治療
小林 明正
1
,
福島 宣明
,
松浦 晃正
,
小沼 賢治
1相模台病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節可動域
,
骨折-開放
,
手指関節
,
手指外傷
,
スプリント
,
骨折治癒
,
治療成績
,
職業性外傷
,
指節骨骨折
,
手関節・手部装具
Keyword:
Finger Injuries
,
Finger Joint
,
Fractures, Open
,
Radiography
,
Splints
,
Range of Motion, Articular
,
Treatment Outcome
,
Fracture Healing
,
Occupational Injuries
pp.74-78
発行日 2017年4月10日
Published Date 2017/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2017257816
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示指~小指の関節外基節骨骨折に対してナックルキャスト法を行った20例24指の治療成績を報告した。本法の適応は、イメージ増倍管使用下で徒手整復後に中手指節関節を他動的に90°屈曲位に保持し、手指を最大屈曲させた際に、回旋転位による交叉指を生じない症例としている。治療成績は全例で骨癒合が得られ、腱の癒着は認めなかった。最終観察時の手関節ROMは、PIP関節20°以内の伸展不足を6例(30%)に認め、うち2例は70歳代後半の高齢者、1例は脳性麻痺を有する患者であった。握力(%健側比)は、単独指受傷例では平均96%、複数指受傷例では平均84%であった。Reyesの評価ではexcellentが16例(80%)、goodが4例(20%)であり、fairとpoorはなかった。代表例1例を提示した。
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