発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008366090
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陥没骨折を有する手指近位指節間(PIP)関節背側脱臼骨折10例10指を対象に、その治療成績について検討した。正側方切開による観血的整復は8例、経骨髄整復は2例で、使用した創外固定器はミニ創外固定システム2例、ミニHoffman創外固定システム3例、Dynamic Distraction Apparatus 5例であった。X線側面像で中節骨底部関節面の掌一背側縁を結ぶ線(LI)に対する垂線(L2)と中節骨長軸(L3)とのなす角(中節骨骨軸傾斜角α)を計測し、患側αから健側αを引いた値とし、中節骨軸転位度を調査した。また、ROMも調査した。その結果、最終PIP関節自動ROMは平均伸展-11.5°、屈曲93.9°で、最終DIP関節自動ROMは平均伸展-1.5°、屈曲61.5°であった。中節骨軸転位度は平均患側7.9°、健側5°と、患側は平均2.9°の屈曲転位を残して骨癒合していた。
©Nankodo Co., Ltd., 2008