人工関節置換術-最新の知見
特殊な疾患、高度の変形を伴う例に対する人工関節 腫瘍 小児下肢悪性骨腫瘍に対するセラミックス製人工顆を用いた患肢温存手術
須佐 美知郎
1
,
浅野 尚文
,
渡部 逸央
,
西本 和正
,
堀内 圭輔
,
戸山 芳昭
,
森岡 秀夫
1慶応義塾大学 整形外科
キーワード:
セラミック
,
X線診断
,
脛骨
,
抗腫瘍剤
,
骨腫瘍
,
再手術
,
大腿骨腫瘍
,
治療成績
,
補綴関連感染症
,
無病生存
,
膝関節置換術
,
四肢サルベージ療法
Keyword:
Antineoplastic Agents
,
Bone Neoplasms
,
Ceramics
,
Femoral Neoplasms
,
Radiography
,
Reoperation
,
Tibia
,
Treatment Outcome
,
Prosthesis-Related Infections
,
Arthroplasty, Replacement, Knee
,
Disease-Free Survival
,
Limb Salvage
pp.218-221
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2014270835
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小児下肢悪性骨腫瘍に対するセラミックス製人工顆を用いた患肢温存手術について検討した。広範切除を行い、人工顆による患肢温存手術を施行した骨肉腫患者6例を対象とした。使用したセラミックス・スペーサーの補綴長は13~17cm、ステム径は6.5~10mmであった。周術期の合併症として、1例に創縁壊死とスペーサーの後方脱臼を認めた。全例に術後、長下肢装具を処方した。晩期の合併症として4例にステムの弛み、1例に応力遮蔽を認めた。延長型人工関節による再置換術を行った5例における再置換術時の脚長差は2~7.5cmであったが、最終経過観察時の脚長差は0.5~5.0cmであった。初回手術時に合併症はほとんど認めなかったが、再置換術時には5例中4例に合併症を認め、感染3例、骨折1例で、感染例のうち2例は現在も加療中である。患肢機能は最終経過観察時において、腫瘍学的には全例無病生存である。
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